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ハザード
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はざーど

Hazard

定義
危害を引き起こす潜在的根源 1).
解説
患者安全においては,害を引き起こす恐れのある状況,因子または活動 2)を表し,「Safety Hazards」
として患者安全上の問題を意味する.医療現場に存在するハザードが失敗や防御策の穴(欠陥)をすり
抜けることで患者に害を引き起こされると考えられており(スイスチーズモデル),システムの欠陥に対
処するためには,患者に危害が及ぶ前に根本的なシステムの欠陥を特定する前向き方法と,エラー発生
後にそれらを特定してさらなる被害を防ぐ遡及方法の両方が必要とされている.ハザードを事前に特定
する方法として,特定のプロセス内のエラーやリスクを前向きに判断するための一般的なアプローチで
ある故障モード影響分析(FMEA)が,遡及的エラー検出方法として,グローバルトリガーツール
(Global Trigger Tool:GTT)等を利用して医療記録から抽出する方法や,発生したインシデントから
遡求して根本原因としての寄与因子やハザードを見つけるための分析(根本原因分析等)等がある.
参考文献
1) ISO 12100:2010(JIS B 9700:2013)機械類の安全性−設計のための一般原則− リスクアセ
スメント及びリスク低減
2) World Health Organization.患者安全カリキュラムガイド 多職種版. (2011)
https://www.who.int/docs/default-source/patient-safety/9789241501958-
jpn.pdf?isAllowed=y&sequence=3[アクセス日 2023.05.07]

定義
危害を引き起こす潜在的根源 1).
解説
患者安全においては,害を引き起こす恐れのある状況,因子または活動 2)を表し,「Safety Hazards」
として患者安全上の問題を意味する.医療現場に存在するハザードが失敗や防御策の穴(欠陥)をすり
抜けることで患者に害を引き起こされると考えられており(スイスチーズモデル),システムの欠陥に対処するためには,患者に危害が及ぶ前に根本的なシステムの欠陥を特定する前向き方法と,エラー発生後にそれらを特定してさらなる被害を防ぐ遡及方法の両方が必要とされている.ハザードを事前に特定する方法として,特定のプロセス内のエラーやリスクを前向きに判断するための一般的なアプローチである故障モード影響分析(FMEA)が,遡及的エラー検出方法として,グローバルトリガーツール
(Global Trigger Tool:GTT)等を利用して医療記録から抽出する方法や,発生したインシデントから
遡求して根本原因としての寄与因子やハザードを見つけるための分析(根本原因分析等)等がある.
参考文献
1) ISO 12100:2010(JIS B 9700:2013)機械類の安全性−設計のための一般原則− リスクアセ
スメント及びリスク低減
2) World Health Organization.患者安全カリキュラムガイド 多職種版. (2011)
https://www.who.int/docs/default-source/patient-safety/9789241501958-
jpn.pdf?isAllowed=y&sequence=3
[アクセス日 2023.05.07]
3) Reason J. Human error: models and management. BMJ (2000) 320:768-770.

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