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権威勾配
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けんいこうばい

Authority gradient

定義
組織におけるリーダーまたはより上位のメンバーと他のメンバーとの間の権限の配分状況
解説
元々はコックピット内での機長と副機長の関係を示す用語で,マネジメントの評価指針として活用される.権威勾配が急すぎるとワンマンになり,メンバーからのリスクに関する情報が遅れ対応が遅れるが,逆にリーダーの権威が弱いと決定ができず事故になる確率が高まる 1).このように,権威勾配は,行動する際のリーダーとメンバーとの間の力関係に影響を及ぼす.医療現場においても,医療専門職の3 人に 1 人は,エラーの可能性に気づいても声を上げることができないという報告 2)もあり,権威勾配がある中で,患者安全のためにアサーティブな技術の獲得や質問や懸念の声に対するオープンな受け入れを意識する教育が重要である.
参考文献
1) Civil Aviation Authority. Flight-crew human factors handbook.
https://publicapps.caa.co.uk/docs/33/20230222%20CAP737%20Flightcrew%20human%20factors%20handbook%20E2.pdf [アクセス日 2023.05.07]
2) Nabhan A & Ahmed-Tawfik MS. Understanding and attitudes towards patient safety concepts in obstetrics.
https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tog.12829[アクセス日 2023.05.07]

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