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医療安全/患者安全
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いりょうあんぜん/かんじゃあんぜん

Patient safety

定義
リスクを一貫して持続的に低減し,回避可能な危害の発生を減らし,エラーの可能性を減らし,発生し
た場合の影響を減らすために,医療における文化,プロセス,手順,行動,技術,および環境を作り出
す組織行動の枠組み(WHO, 2020)
解説
医療に関連した不必要な傷害のリスクを許容できる最低限まで軽減されている状態であるとシンプル
に定義されていたが(WHO, 2011),2020 年の定義では,単なる状態ではなく,それを達成するプロセス
や枠組みも含めたものとして定義しており,組織が努力して獲得して維持するものであることが明確に
示された.
日本では医療安全という用語を専ら使用するが,英語圏では patient safety(患者安全)が専ら使用
される 1,2).なお,2001 年に厚生労働省は,「患者の安全を守るための医療関係者の共同行動」を発出
し,そこでは,患者の安全を守ることを旨とし,さらに幅広い関係者の参画の下に,体系的かつ広範な
取組を推進するとしている.このように取り組み開始時は,「患者安全」の用語も使用されていたが 3)
現在,医療法を含む公的な文書では,もっぱら医療安全という用語が用いられる.そのため,医療安全
と patient safety は,相互に置き換え可能だと解釈する.

参考文献
1) World Health Organization. Patient Safety. https://www.who.int/teams/integrated-healthservices/patient-safety[アクセス日 2023.05.07]
2) 厚生労働省.安全な医療を提供するための 10 の要点 (2001).
https://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0110/tp1030-1f.html[アクセス日 2023.05.07]
3) 厚生労働省.患者の安全を守るための医療関係者の共同行動 (2001)
https://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0110/tp1030-1b.html[アクセス日 2023.05.07]

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